
PRオートメーションにこの3月から「イベント管理」機能が搭載されました。PRイベントへのメディア誘致をサポートし、イベント参加者のデータをマスターリスト(メディアリーションの履歴)と自動で紐づけることができるPRパーソン期待の新機能です。その特徴や背景を開発の責任者であるCOOの雨宮に聞きました。(聞き手:PRオートメーションコラム編集部 以下編集部)

雨宮 徳左衛門(プラップノード株式会社)
取締役 COO
プラップジャパン入社後、PRコンサルタントとして大手半導体・消費財・ヘルスケア企業の戦略立案や実務を担当。後に新規事業部門に異動し、PR分野のデジタルツールや事業開発に従事した。2020年3月からプラップノードCOOとして、国内初の総合PR-SaaSツール「PRオートメーション」の企画開発・営業・運用の担当役員を担当。新規事業部門に移動し、2020年3月から現職。PRオートメーションの企画開発や営業の担当役員。PRアワードグランプリ2021奨励賞や2023年スティーピー・アジア・パシフィック賞ブロンズを受賞。
イベント管理特有の人的ミスや作業負荷を軽減する
編集部:
さっそくですが、新しくリリースされた「イベント管理」機能が開発された背景を教えてください。
雨宮:
今回リリースする「イベント管理」機能は、新商品の記者発表会や内覧会、学会発表などの“メディアを呼ぶイベント”の管理をワンストップで簡単にしたい、という思いから生まれたものなんです。
基本的にはエクセルやスプレッドシートといった表計算ソフトでつくられたイベントの出席依頼表を管理されているものです。しかし、それらは手動で担当者の更新する士気に依存しているため、「今の誘致状況は?」「〇〇さん参加するっていってなかったっけ?」みたいな簡単な確認にも時間がかかることが多いと思います。

加えて、イベントの参加状況をマスターで管理しているメディアリストに反映して、情報をリッチにしていかなきゃならないんですが、素の表計算ソフトはそのタイプの管理に向いておらず、また単純に面倒くさいので作業として抜け漏れしがちです。シンプルに見えて煩雑なPRイベントの管理をスマートにするのが狙いです。
編集部:
なるほど、イベント管理は意外と大変ですよね。既存のツールにはない特徴はありますか?
雨宮:
そもそもPRイベントのみにフォーカスしたツールはないと思います。「どのメディアがどれだけ興味をもているか」を把握するまで読み込んでいるコンセプト自体がとてもユニークですから。広報イベントって、集客や当日運営はもちろんだけど、終了後にちゃんと記録を残して次回以降の活動に活かすことが大事じゃないですか。そこまで含めた機能が必要だろうということで、開発に踏み切りました。

リアルな現場の悩みを解決するために
編集部:
開発にあたって苦労した点はありましたか?
雨宮:
一番工夫したところは、「同一イベントで複数の案内状を発信することが多い」という広報ならではの誘致事情をどう実装するかでした。たとえば芸能ニュースを扱うメディア向けには「有名タレント出演!」とみせる一方、ビジネスメディア向けには「新商品の経済効果」みたいなポイントを押し出した案内状をそれぞれ作って配信することがあります。こうした1つの案件なのに複数の配信物があり、しかし1つの参加リストで管理するというユニークな状況をシンプル・スマートなUIにすることは工夫が必要でした。
あと、会場での撮影ルール確認とか、映像取材の可否とか、広報イベント特有の項目が細々あるんですよ。そこをフォームのテンプレートとして作り込みつつ、誰でも手軽に使えるようにするのが大変でした。
編集部:
案内状を複数管理できるというのはとても便利ですね。他にはどんな特徴があるのでしょうか?
雨宮:
「リアルタイム」での更新は大きな特徴のひとつです。
画面上には、イベントごとに「招待人数」「申込人数」「参加人数」「露出数」が自動表示されます。イベントの案内状を送付した記者のリストが列挙され、参加申込フォームに入力があると、「招待者」から「申込者」へ自動更新。申込人数もリアルタイムで表示される仕組みになっています。

また、イベントは実施して終わりではなく、実際にどのメディアが来場したのか記録し、次なるアプローチにつなげていくことが重要です。そのため、イベントの参加リストが自動でマスターリストに反映されるのも大きなポイントです。
編集部:
イベント管理機能を使うユーザーにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
雨宮:
まず、一番大きいのは「作業負荷の削減」だと思います。フォームを使うので転記ミスがぐっと減りますし、出欠の進捗を常にリアルタイムで把握できますから、「あの人の参加状況どうなった?」っていちいち聞く必要がない。
あと、イベントが終わったあともワンクリックくらいでマスターメディアリストが更新されるから、「あの記者さんって参加実績あったっけ?」といった履歴確認もしやすくなるんです。
誰もが管理業務に振り回されない日々を過ごせるように
編集部:
この機能はどのような広報担当者に使ってもらいたいですか?
雨宮:
正直、広報担当者全般に使ってほしいです(笑)。少人数で勉強会をする場合でも、大規模な記者発表会でも使えますからね。とにかく「メディア向けにイベントを仕掛けている企業」さんにはおすすめしたいですね。スタートアップから大手まで、規模は問いません。
あとは「メディアリストの管理がいまひとつ定まっていない」「出欠管理が散らばっていて、どのステータスが最新かわからない」「イベントが終わったあとに参加実績をきちんと記録できていない」といった課題感を持っている方ですね。この機能なら、それらをまとめて解決できますので。

▲自動で「記者カード」にイベント参加実績・掲載実績を紐づけることが出来る。
編集部:
最後に、これからの展望を一言お願いします。
雨宮:
今後、イベント管理をさらに拡張する計画はあるんですが、具体的な内容はまだシークレットです。でも、広報業務全体をもっと効率化できるように、社内ではいろいろ動いています。ぜひお楽しみに、という感じですね。広報イベントで頭を悩ませている方は、ぜひ一度PRオートメーションの「イベント管理」を試してみてください。
広報専用ツール「PRオートメーション」で活動の成果を見える化しませんか
このコラムでは「イベント管理」機能についてご紹介しました。「PRオートメーション」は以下のようなお悩みをお持ちの広報部門に評価いただいています。
- Excelやスプレッドシートの更新がストレス
- 複数のツールにまたがる管理を行っている
- 誰が何を行っているのか見える化できておらず、マネジメントが困難
広報・PRを成功させるためには、大量の事務作業をさばいた上で戦略を考える必要があります。ただでさえやることの多い広報業務、クリッピングや取材調整といった雑務で現場のメンバーは疲弊しがちです。
PRオートメーションはこのような課題を解決するために作られた広報・PRツールです。
「イベント管理」以外にもさまざまな機能を搭載しており、PR活動を効率化・自動化することで広報担当者の業務負担を大幅に軽減できます。
またプレスリリース送付メールの「既読」などPR業務を見える化することで、ホットメディアに最適なタイミングでのアプローチを行うこともできます。さらにリリース配信後の分析やレポート作成もすべて自動化で行えるため、広報力の総合的な底上げに貢献できるツールと評価いただいています。
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