広報コラム

「第一想起」獲得のために何をやるべき?今取り組むべき広報・PR戦略

情報が錯綜するデジタル時代において、企業の認知度を高め、顧客の心に残るブランドを構築することは容易いことではありません。広告施策だけではなく、信頼性の高い情報をWebメディアを通じて戦略的に発信していく広報・PR活動の重要性がますます高まっていくと考えられます。
このコラムでは、当社と株式会社immedioが共催で行ったWebセミナー「第一想起のためのPR戦略とインバウンドリード商談化のコツ」より、前半パート「第一想起のためのPR戦略」の内容を再編集してお届けします。

登壇者

野中 透(のなか とおる)
プラップノード株式会社 Customer Development部 ディレクター
オリンパス株式会社、デジタルエージェンシーを経て、2018年プラップジャパン入社。デジタル広告やSNS運用、ソーシャルリスニング、アクセス解析など広報領域におけるデジタル施策全般のディレクションを担当。 これまでに食品メーカー、製薬企業など幅広い業界のデジタル施策を手掛ける。 2022年よりPRオートメーションの顧客開発部門責任者として、デジタル領域を中心とした施策立案、実行に携わる。

第一想起の重要性とは?

「第一想起」とは、ある製品カテゴリーや業界について考えたとき、最初に思い浮かぶブランドのことを指します。
あるマーケティング企業が公開した調査によると、BtoBにおいても第一想起した商品を導入する確率は55.3%にも上ります。つまり、顧客の頭の中で最初に思い浮かぶブランドになることが、商談や売上につながる可能性が高いのです。

出典:株式会社WACUL 55%が第一想起した商品を導入。BtoBにおける純粋想起の実態調査

よく目にする動画広告やコンテンツマーケティングも有効な手段ではありますが、第一想起を獲得するには「情報の信頼性」が重要です。ソフトウェア分野では、Webメディアが重要な情報接点となっていることが明らかになりました。
この結果から、信頼性の高い情報をWebメディアを通じて発信される記事=広報・PRによるメディア露出が、第一想起獲得の鍵を握っているという読み取り方ができます。

効果的なPR戦略 3つの王道パターン

では、具体的にどのようなメディア露出を狙っていくのが効果的なのでしょうか。王道パターンとして以下の3つが挙げられます。

①社会ごと化

自社の製品やサービスを、より大きな社会的文脈と絡めて発信する方法です。単に「新製品が出ました」と発表するだけでなく、その製品がどのように社会や環境、地域に貢献するのかを強調します。

②裏側・裏話の公開

普段は表に出ない開発現場や、製品・サービスの裏話を公開することで、メディアや顧客の興味を引き付ける方法です。例えば、工場や開発現場と連携して取材を受け入れたり、開発者のインタビューを通じて秘話や失敗談を語ったりします。日立製作所が「片側空け」を防ぐスキルエスカレーターの開発秘話を公開し、注目を集めた事例などが挙げられます。

③法改正への対応

関連する法改正のタイミングに合わせて情報を発信する方法です。法改正によって影響を受ける企業や消費者の動向に、メディアは高い関心を示します。自社の製品やサービスが、新しい法制度下でどのように役立つのかを事前に準備し、適切なタイミングで発信することが重要です。

PRの課題とは?属人化と定量化の壁

効果的なPR戦略を実施する上で、多くの企業が直面する2つの大きな課題があります。

  1. 属人化の壁
    PR戦略の立案や実行には個人の経験や企画力に頼る部分が大きく、ノウハウの共有や継承が難しいという問題です。
  2. 定量化の壁
    PRの効果を数値化し、客観的に評価することが難しいという課題があります。

これらの課題を克服するためには、データドリブンなアプローチが不可欠です。
当社の「PRオートメーション」は、このような課題を克服するために開発された広報・PR専用のツールです。過去に各メディアから配信された記事をデータベースし、それを活用してPR戦略の立案から効果測定までサポートします。

デジタルツールを導入すると?

「PRオートメーション」のようなデジタルツールを使用することで、以下のような取り組みが可能になります。

  1. ターゲットメディアの選定
    記事の掲載されやすさとSNSでの拡散のしやすさを4象限で可視化し、最適なターゲットメディアを選定できます。
  2. 発信情報の発掘
    過去の記事データを分析し、どのような情報が注目を集めやすいかを把握できます。
  3. 発信時期の見極め
    特定のトピックについて、過去1年間の記事数と拡散状況を時系列で確認し、最適な発信時期を決定できます。
  4. KPIの設定と測定
    露出数やバズ数など、PRの主要なKPIを自動で集計し可視化。さらに、リード獲得や問い合わせ数との相関分析も可能です。

このようなアプローチにより、PRの属人化と定量化の課題に対処し、より効果的なPR戦略を実施することができます。

Webメディアを活用した信頼性の構築

PR戦略において、Webメディアの活用は非常に重要です。特にBtoB分野では、専門性の高い情報を求める傾向が強いため、信頼性の高いWebメディアでの露出は第一想起の獲得に大きく貢献します。
また、自社のWebサイトやブログなどのオウンドメディアも、信頼性構築の重要な場となります。PRで獲得したメディア露出を自社サイトで紹介したり、メディアで取り上げられた内容をさらに深掘りした記事を公開したりすることで、信頼性と専門性を高めることができます。

また、「PRオートメーション」をはじめとしたデジタルツールを活用することで、どのWebメディアがターゲット層に影響力があるか、どのような内容が注目を集めやすいかを客観的に分析できます。これにより、限られたリソースを最適に配分し、効果的なPR活動を展開することが可能になります。
最新のツールやテクノロジーを積極的に取り入れながら、効果的な第一想起戦略を構築し、ビジネス成長に大きく貢献できる広報チームを目指しましょう。

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