2024.11.29

広報コラム

生成AIで広報業務が変わる!自動化で実現する効率的な情報発信

当社では忙しい広報担当者向けに、広報で活用できる生成AIトレンドを定期開催ウェビナーにて解説しております。
第16回目のウェビナーでは「自動化」をテーマに、広報業務の省力化についてご紹介しました。本記事ではウェビナーの内容を再編集し、実践的な広報業務の自動化事例をご紹介しながら、今すぐ始められる効率化のポイントをお伝えします。

登壇者

野中 透(のなか とおる)
プラップノード株式会社 Customer Development部 ディレクター
オリンパス株式会社、デジタルエージェンシーを経て、2018年プラップジャパン入社。デジタル広告やSNS運用、ソーシャルリスニング、アクセス解析など広報領域におけるデジタル施策全般のディレクションを担当。 これまでに食品メーカー、製薬企業など幅広い業界のデジタル施策を手掛ける。 2022年よりPRオートメーションの顧客開発部門責任者として、デジタル領域を中心とした施策立案、実行に携わる。

桃井 克典(もものい かつのり)
プラップノード株式会社 コンテンツマネージャー

2013年プラップジャパン入社。PRコンサルタントとして、BtoC・BtoB問わず様々な企業・自治体の広報業務に従事。リリース配信、メディアアプローチにとどまらず、イベント、SNS、動画、Webサイトなど様々な手法を通じた戦略立案・実行を担当。2020年よりPRオートメーションのマーケティング担当として、Webサイト、ウェビナー等で広報活動効率化のヒントを発信している。

広報業務における生成AI活用の現状

さまざま々な業界で生成AIの活用が進んでいますが、広報業務における活用はまだ発展途上といえます。
当社で調査を行ったところによると、広報分野での生成AI活用経験者は7割を超えているものの、日常的に活用している担当者は3割程度にとどまっています。
しかし、広報業務には生成AIとの相性が良い作業が数多く存在するのです。

では、広報担当者がどのような領域で生成AIに期待を寄せているのでしょうか?
同調査の結果によると、一番は「情報収集」分野という結果になりました。続いて「企画出し」「プレスリリース作成」「社内業務文書作成」…と続きます。
一方で、「効果測定・分析」や「メディアリスト管理」といった数値データを扱う業務については、まだ期待値が低い傾向にあるようです。

生成AIの活用は「定型業務」「データ分析・処理」「情報収集」「ライティング」の4つの分野で特に効果を発揮すると当社では考えています。これらの業務は、ある程度パターン化された作業フローや、明確なルールに基づく判断が含まれているため、AIによる自動化との相性が良いと思われます。

プレスリリース関連業務の自動化事例

プレスリリースの作成・配信に関連する業務には、実は多くの定型作業が含まれています。たとえばリリースに対するよくある質問(QA)の作成や、各種SNS向けの投稿文作成、メディア向けの配信用メール作成などです。

当社の生成AI研究チームでは、これらの業務を自動化するためChatGPT用カスタムGPTs(AIアシスタント)を作成・開発しています。

QA作成用GPTs

まずはQ&A作成に特化したGPTsです。これは過去200件以上の質問事例を学習することで、プレスリリースの内容から想定される質問を自動生成することができるものです。生成AIに想定質問を作成させることで、抜け漏れを防ぐという効果も期待できます。

SNS投稿文作成用のGPTs

次にSNS投稿文を作成するGPTsです。これは、各プラットフォーム(X、Facebookなど)の文字数制限や投稿形式に合わせて、プレスリリースを要約するものです。
自社のトンマナや各SNSごとに統一している世界観などを入力することで、それに近い文章の草案を作成することができます。

メール文作成のGPTs

続いて各メディアの特性に応じたカスタマイズメールを作成できるGPTsです。メディアごとの関心事項、過去の掲載傾向を考慮したメール文章の作成を依頼できます。細かい調整が必要になりますが、これにより作業が大幅に効率化し、より効果的なアプローチが期待できます。

【番外編】メディアリスト管理

従来、多くの広報担当者が苦心してきたメディアリスト管理も、生成AIの進化に伴い省力化の道が見えてきました。
メディアリスト管理はGPTsではなく、プロンプトやバックデータを工夫して行います。各メディアの部署名、特徴などを説明文として学習させることで、リリースに対して適切な配信先を自動で選定できるようにするのです。

選定されなかったメディアについても、「なぜ適切でないか」「どのような情報があれば適切になるか」といったフィードバックを得ることができ、より戦略的なメディアアプローチの実現を支援します。

ここで紹介したGPTsはいずれも無料でご利用いただけます。実際に使ってみたいという方はこちらから資料をDLし、資料内に記載されているURLを打ち込んでみてください。使ってみた感想なども随時、お待ちしております。

情報収集手法「Genspark」の活用

情報収集の効率化において、特に注目すべきがAI検索ツール「Genspark」です。
AI検索ツールは従来の検索エンジンに比べ、質問者の意図や目的を汲んだ高度な検索結果を表示するものとして注目を集めています。
2024年11月現在、「Genspark」はベータ版が公開されており、完全無料で全ての機能を利用することができます。

具体的な活用シーンとしては以下の3つが挙げられます:

  1. 競合他社やサービスの調査
  2. 特定トピックに関するメディアの報道傾向分析
  3. ニュースのファクトチェック

特筆すべきは「Sparkpage」機能で、これは収集した情報をブログ形式の読みやすいページとして自動生成するというもの。また、生成したページを編集するこも可能です。
生成すたページは「Autopilotエージェント」機能を使用することで、ファクトチェックを行うことも可能です。数十以上のソースから情報の信憑性を検証してくれるものです。

「Claude computer use」によるPCの自動操作

2024年10月には、Anthropicが「Claude computer use」を発表し、AIによるPC操作の自動化という画期的な機能をリリースしました。これは画面認識によってカーソル操作やクリック、テキスト入力などを自動で行うことができるというもの。

現時点ではベータ版の段階で、実用面での制約も多いものの、将来的には複雑な作業の自動化も視野に入れることができそうです。たとえば情報収集からデータ整理、文書作成までを一貫して自動化するといった活用が期待されています。
生成AIが人間の代わりにPC操作を行う、そんな未来がすぐそこまで来ていることを感じさせるサービスです。

広報DXの新時代へ

生成AIによる業務自動化は、単なる効率化だけでなく、広報担当者の働き方そのものを良い方向に変える可能性があります。定型的な作業から解放されることで、より戦略的な企画立案に時間を割くことができるという可能性です。

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