2025.10.21

広報コラム

【BtoB広報の新常識】ITメディア掲載の近道~バズの傾向とメディア選定術~

2025年9月に開催された本セミナーでは、PRオートメーションを開発・提供するプラップノード社が、IT領域におけるBtoB広報の最新トレンドを解説しました。
特に「ITメディアに情報を掲載したいが、掲載されにくい」「媒体をどう選べばいいかわからない」という声に応える形で、メディア傾向の分析やネタづくりのヒントを多角的に共有。

単なるノウハウ提供にとどまらず、「いかに生活者の関心と結びつけるか」「狙うべきメディアとはどこか」という“戦略的思考”が求められる実務に直結する内容です。

登壇者

桃井 克典(もものい かつのり)
プラップノード株式会社 コンテンツマネージャー

2013年プラップジャパン入社。PRコンサルタントとして、BtoC・BtoB問わず様々な企業・自治体の広報業務に従事。リリース配信、メディアアプローチにとどまらず、イベント、SNS、動画、Webサイトなど様々な手法を通じた戦略立案・実行を担当。2020年よりPRオートメーションのマーケティング担当として、Webサイト、ウェビナー等で広報活動効率化のヒントを発信している。

【参考:ITメディア一覧】

1. ITメディア掲載のカギは「生活者視点」にあり

例えばヤフートピックスのITカテゴリ。Yahoo!ニュースはvisit数が最も多いwebメディアです。

2025年1月〜8月の調査によると、ITタブのみでの記事は763件掲載され、そのうち610本が「主要ニュース」に転載されています。つまりITタブで掲載されれば、8割近くの確率で広く拡散されるというチャンスがあるのです。

しかし掲載されている記事の多くは、「通信障害」「サイバー攻撃」といったインフラに関わる重大トピックや、「新製品リリース」「働き方改革」など生活や社会課題と直結するテーマ。
広報担当者としては、BtoBであっても「その先にいる生活者」を意識した情報設計が不可欠です。AIやIoTなどの技術を活用して“どんな課題を解決しているか”を丁寧に言語化することで、メディア掲載の可能性がぐっと広がります。

2.媒体の編集特徴の把握が重要

セミナーでは、主要ITメディアの掲載傾向も分析。媒体ごとに今、掲載されやすい情報は異なるため、現状の興味が強い分野を紹介。主要媒体の注目ポイントは以下のとおりです。

🧩 日経クロステックさんの掲載特徴

  • 半導体が最多
    新技術や各国政策まで幅広く扱い、業界の未来を左右する潮流を解説している
  • 宇宙・航空の挑戦
    ISS実験や月面着陸計画など、未知のフロンティア開拓に直結するニュースが多い。
  • サイエンス・環境技術も豊富
    血液分析装置や再エネルギー開発など、社会課題を解決する研究記事が目立つ。

🧩 Forbesさんの掲載特徴

  • AI関連記事が20件超
     医療・教育・製造など応用事例が多く、自社分野でのAI活用発信が狙いやすい。
  • 製品系記事が15件以上
     iPhoneやPixelの価格・仕様速報が拡散し、新機能や改善点を比較で取り上げがち。
  • 暮らしにまつわる記事が10件以上
    「××に注意」などユーザーに対しての啓発的な記事が多い。その専門家としての出演も狙い目。

🧩GIZMODOさんの掲載特徴

  • AIと創造の記事が多数
    「AIで病気を起こす?」「宝くじを当てられる?」など極端なテーマが多く、遊び心や“怖さ”で読者を引き込んでいた。
  • ガジェット記事が拡散
     iPhone・AirPods・Pixelの機能比較、冷蔵庫やロボットなど生活の進化が重要。
  • ハッキングやリスクも人気
     セキュリティ不安記事がランキング上位に入る。ネガティブ要素を“注意喚起”と生活目線で興味を引いている。

🧩ITmediaさんの掲載特徴

  • 生活に密着したテーマが人気
    万博・交通・小売・モバイル決済・SNS機能などの掲載が多く、読者の“いま困る/嬉しい”に直結する話題が人気
  • 「運用と対策」に関する記事
    生成AIの提供・規約・収益化可否や、自治体・学校での導入など、生活者目線の記事が注目されやすい
  • セキュリティに関する記事
    個人情報(口座乗っ取り・偽基地局・情報漏えい)など社会的関心の高いテーマも拡散しやすい

媒体ごとの「読者ニーズ」と「好まれる構成・テーマ」を把握することで、プレスリリースだけに頼らない戦略的アプローチが可能になります。

3. ITネタが記事化に繋がる施策とは?

掲載実績を増やすために、リリース以外情報発信が重要となります。プレスリリースが誰でも見れるようになった現代では、プレスリリースでは知り絵ない情報の方が、記事としての価値が高いためです。定番施策として人物フォーカスや、toC向けのイベント実施などがあります。人物フォーカスはBtoBの仕掛け人の社長やマーケターのインタビュー。イベントに関しては工場見学や裏側を見せることで、掲載に繋がる可能性もあります。他にも様々な施策が考えられます。

参考:バズが多い記事をワンタッチ検索!PRオートメーションで再現性を
PRオートメーションでは、ニュースレターなどでの情報発信の参考に、影響力のあるキーワードを調べることが可能です。特定のキーワードやメディア名でSNSバズ件数を即座に調べたりすることが可能です。(詳しくはこちら

まとめ

今回のセミナーは、「ITメディアに情報を載せたいけれど、どうすればいいかわからない」という広報担当者にとって、まさに道標となる内容です。以下の視点は、すぐに業務へ応用できます。

・媒体ごとにテーマとトーンが異なる為、コーナー・記者名の把握で的確なアプローチ
・バズ記事の構造を分析し、自社なりの再現性ある切り口を考案

今の一歩が、次の成果につながります。広報の工数を最小限に、効果を最大限に。そんな仕組みづくりのヒントとして、今回のコラムをぜひ自社の広報戦略に活かしてみてください。

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