広報コラム

BtoB広報・PRを成功させるには?リリースのコツや成功事例を紹介【詳細資料あり】

「頑張ってるけど、掲載が増えない」のは、BtoB企業の広報なら誰もが背負う宿命かもしれません。メディアの開拓方法にしろ、発信すべき情報にしろ、BtoC企業とは異なる戦略を求められることがあるBtoB広報。この記事ではBtoB企業の広報をテーマに「記事化するリリース」の発信のコツを解説します。

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この記事でわかること
・掲載されやすいリリースとは何か
・メディアの開拓方法
・測るべき指標

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BtoB広報の目的とメリット

BtoB企業が広報に期待する活動の成果は以下のようなものです。

  • 営業活動への寄与
  • 企業価値(ブランディング)の向上
  • ステークホルダーの信頼獲得・レピュテーション向上
  • 人材採用効果
  • 従業員のモチベーション向上 他

特に営業活動への寄与は利益に直結するので、会社への貢献度が大きい項目です。「商品を売るのは営業の役割」と考える人もいるかもしれませんが、市場は常に変化しています。対面商談の機会が減ったコロナ禍以降、情報の持つ価値はますます高まっています。適切な企業情報の発信は投資家のみならず、取引先からの信頼獲得につながるのです。
たとえば、聞いたこともない企業よりも「あ、この会社、最近新聞で見たな」というフックがあった方が受注が進みやすいというシーンもあるでしょう。似たような競合製品を比較検討する際も「この製品は色んな媒体で見かけるから、安心感がある」という感覚が決め手になる可能性も大いにあり得ます。

BtoB広報とBtoC広報の違い

BtoCはその名の通り、顧客(カスタマー)をターゲットに活動します。対してBtoBは、企業の意思決定者を視野に入れて活動します。BtoC広報は世間のトレンドをキャッチし、自社と流行を絡められないか、流行の媒体をチェックしますが、BtoB広報が注力したいのは社会や業界の動向把握です。

よって、BtoB広報は「競合を取り上げる記者がどんな記事を書いているか?」「自社に関係のある法改正はないか?」「自社の強みを振り返る」など、一見地味に思える作業が重要になってきます。

リリース作成時のポイント

BtoB広報にしてもBtoC広報にしても、重要な活動の一つにプレスリリースやニュースレターなどの情報発信があります。とはいえ「BtoB企業の情報なんて、記者やメディアには刺さらないんじゃないの?」と思っている方も多いかもしれません。しかしメディアは常に新しい情報や、他社が書いていない情報・ネタを探しています。情報発信の仕方を工夫することでメディアにとって魅力的なリリースにし、掲載の数を増やすことは十分可能です。

メディアが記事化したくなるリリースとは

では、記事化しやすいリリースとはどんなものでしょうか。3つのパターンがあると考えられます。

  1. 社会ごと化
  2. 裏側・秘話
  3. 法改正

具体的にどんな内容にすればいいのか一つずつ解説します。

1.社会ごと化

企業が「自社から新しくこんな製品が出ます」とプレスリリースを作成しても、それは広告に過ぎません。記者が着目するのは「その製品によって、誰が助かるのか?」「何の役に立つのか?」という社会性の有無です。発信する情報を、社会や環境、地域、学生など公共性のあるものと結びつけることはできないでしょうか。「社会のための取り組み」と認識されることで、記事化されやすくなります。

2.裏側・秘話

普段は公開していない企業の裏側、工場や開発現場のストーリーが社内に眠っていないでしょうか。自社にとっては当たり前の光景でも、記者(およびその先にいるステークホルダー)の視点で見れば新鮮に見えたり、魅力的に映ることは大いにあります。現場担当者に開発秘話や失敗談を語ってもらう、地域の学生を誘致してイベントを実施するなど、アイデア次第で今までにないリリースが生まれやすい取り組みです。

3.法改正

記者は職務上、法改正の動きに敏感です。それに伴い、改正の影響を受ける企業や消費者に注目しています。「こんな影響が出るので、こんな措置をする予定orしている」という対策を言語化し、社内共有しましょう。もちろん、記者が記事を書きやすいような調査リリースを打ってアプローチするのも有効です。

これらの3パターンは基本に過ぎません。掲載に至る勝ち筋は企業ごとに異なることもあるでしょう。重要なのは「記者やメディアの立場になって発信をする」こと、そして「取り上げられなくてもめげずに発信を続けること」です。

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BtoB広報のメディアアプローチ

業界メディア・専門メディア

BtoB広報なら、まずアプローチするべきは業界メディアです。業界メディアの記者は業界内のさまざまな情報に詳しく目を通しています。記者との関係を深めることが、記事掲載の確度に比例する傾向があります。また、全国向けのメディアに比べると読者数は少ないものの、業界の動向に強い関心を持つ人たちが記事を読んでくれるというメリットもあります。さらに業界メディアの掲載をきっかけに、全国メディアに記事が転載される可能性もありえます。

業界メディア以外の新規開拓のためにできること

すでに業界メディアと良好な関係が作れているならば、さらなるメディアの新規開拓に注力したいところ。まずは自社の情報を掲載してくれそうなメディアを探すことが先決です。スモールステップでできることを解説します。

①競合の露出から分析

競合情報を測ることは重要です。コストをかけずに行うなら、Googleアラートに競合の企業名を登録し、関連記事が出たタイミングでメールで確認ができるように設定しておきましょう。競合が掲載されたメディアは、自社も掲載の可能性があるメディアと言えます。

②業界特化コーナーを探す

Webのビジネス・総合メディアでは、業界に特化したコーナーが設置されていることもあります。自社にとって掲載の余地がありそうなコーナーを探し、記者にアプローチするのも有効です。

③Yahoo!ニュースの提携媒体をチェック

現在日本で最も読まれているニュースサイト、「Yahoo!ニュース」の提供者からメディアを探すのも手です。情報提供元メディアは約600社以上、毎日約7500本(※)の記事が掲載されています。提携媒体を確認し、アプローチに注力できるメディアを洗い出すことで新たな媒体が見えてくるかもしれません。
※参考:https://news.yahoo.co.jp/info/annual-report-2022

BtoB広報の効果測定

最初にお伝えしたように、BtoB広報の大きな目的の一つに「営業活動への寄与」があります。ならば効果測定の指標としては「リード獲得」や「受注獲得」を計測するのが理想ではありますが、いきなりこれらを指標にして結果を出すのはかなり難易度が高いと思われます。
広報の成果を社内にアピールするためにも、

  • リリース配信前後の自社サイトPV
  • 競合他社との比較
  • SNSの拡散数

など、さまざまな測定の指標を持っておくことをおすすめします。

PRオートメーションを使えば、これらのデータを自動で取得・分析することが可能です。広報の効果測定にお悩みの際はご相談ください。

広報の効果測定については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

BtoB広報の成功事例

ここからは、さまざまな取り組みによって成果を生み出しているBtoB企業広報の事例を紹介します。BtoB企業の広報に共通する課題やそれに対する施策など、自社に活かせる部分があれば取り入れてみましょう。(各企業の情報は取材当時のものです)

事例1:株式会社日本触媒

高吸水性樹脂を中心に、高品質な化学素材・ソリューションを提供する化学メーカー・株式会社日本触媒。同社では更なる知名度向上のため、媒体開拓に着手しているといいます。ツールを導入し、リリースに対する記者のリアクションがわかる「既読率」を確認するようにしたところ、過去に接点のなかった人事系の専門紙が既読をつけていることを発見。情報発信の際には配信先に加えるようにしたところ、男性社員の育休取得に関するリリースの記事化につながり、リリースの切り口も広がったといいます。

・株式会社日本触媒の事例記事はこちら

事例2:日本板硝子株式会社

国内ガラス生産の高シェアを誇る日本板硝子株式会社は、掲載率が上がらないことを課題とし、広報のDX化に踏み切った事例です。同社では開発や営業など、事業部の取り組みをフォローする体制を構築し、発信ネタを発掘しやすい運営を行ってきました。さらに収集したデータから自社の活動に関心の高いメディアリストを作成、記者との信頼関係構築に注力しました。データが見える化されたことで次に打つべき施策が明確になり、部署内外の連携もさらに強化されたといいます。

・日本板硝子株式会社の事例記事はこちら

事例3:メディカル・データ・ビジョン株式会社

国内最大規模の医療ビッグデータを保有するメディカル・データ・ビジョン株式会社の広報部は「相手目線でのコミュニケーション」を標榜し、記者との信頼関係構築を重要視しています。同社ではリリースの開封状況に着目し、関心が高そうな記者を優先的にフォローアップしたり、逆に開封率の悪い記者には業界の最新情報の提供するなど、メディアリレーションを強化することで掲載数を増やしています。積極的な活動で事業貢献を果たしている事例です。

・メディカル・データ・ビジョン株式会社の事例記事はこちら

経営の要となるBtoB企業の広報

BtoB企業広報とBtoC企業広報の違いや、活動のポイント、成功事例をお伝えしました。BtoB企業の広報はマーケティング的な思考を持ち、営業のほか、さまざまな部署と連携して同じ目標を見つめることが重要です。粘り強く活動を続けることによって、自社にとってなくてはならない経営の要として成長していくことができます。

現在、本記事をわかりやすくまとめた資料を無料でプレゼントしています。自社での活動にお役立てください。(読了目安5分)

  1. BtoB広報における成功とは
  2. BtoB広報の王道発信パターン
  3. 事例から見る近年のトレンド
  4. アプローチのヒント&注意ポイント
  5. BtoB広報の効果測定

資料P16からP28の「3, 事例から見る近年のトレンド」は本記事で紹介できなかった箇所になります。併せて情報収集・企画立案にお役立てください。

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