
広報の年間レポートは、一年間の広報活動の振り返りと総括のために作成するものです。いわば広報活動の総まとめに当たるものですから、重要な業務ではありますが、ゼロから始める場合は時間も手間もかかります。この記事では「広報の年間レポート」をテーマに、効果的なレポートを作るコツを解説します。
年間レポートを作る目的とは
まず押さえておきたいのは、年間広報レポートを作成する目的です。日々多くの業務に対応している多忙な広報だからこそ、作業が形骸化してしまうケースも少なくありません。結果、データの記録を残すことが目的になってしまいがちですが、レポート作成の本当の目的は、
①広報の成果を見える化すること
②会社にチームを評価してもらうこと
③活動の結論を出し次年度に活かすこと
この3点です。特に3つ目の「活動の結論を出し次年度に活かす」ことは、翌年以降も評価され続ける組織運営のためにも重要であると考えられます。
これらの目的を達成するために広報がするべきことは、記録したデータから何を読み取るかという視点を持つことです。
振り返るべき3つのポイント
とはいえ実際に行うとなると容易ではありません。コツはあらかじめ”型”を決め、それに則って考えることです。”型”を決めるための3つのポイントを解説します。
1 結論や考察は活動作業別に作る
まずは広報として行うべき「活動作業」を決めてしまいます。注力する活動は企業によって異なりますが、例として下記のような「リリース配信」「メディアリレーション」「WEB/SNS拡散」「露出結果」などがあげられます。

2 プロコン(良かった点・悪かった点)に分け簡潔な結論を出す
そこから、一年を通してどんな活動ができたのか?逆にどんな反省点があったのか?を可視化します。

3 結論を元に次のKPI・考察(改善点)を出す
2ができれば、それがそのまま活動の結論や考察となり、さらに次年度の改善目標・継続目標も決めやすくなるでしょう。ここまで出来れば、年間レポートを作成する意味合いもかなり高くなります。

レポート作成方法とコツ
3つのポイントを押さえることで、レポートの完成イメージがつきやすくなったのではないでしょうか。続いて、実際にどのようなステップを踏んで作成していけばいいか解説します。作成フローは以下の通りです。

必要な指標を出す
3つのポイントで①活動の結論のイメージはついたので、続けて取り組みたいのは②必要な指標を出すことです。活動作業がまとまっていれば、指標を出すことはさほど大変なことではありません。「リリース配信」という活動があれば、リリース内容とそれに伴う配信数やアプローチ数などのデータを羅列します。

このように、結論と考察を出すために必要なデータは何かを考え、各項目ごとに指標を設定します。各活動内容を測るための指標やデータの取り方は記事末尾の資料で詳しくまとめているのでそちらでご確認ください。
データを集め、グラフ化する
集めたデータはグラフなどで視覚化し、そこから何が読み取れるかを考察します。
「リリース配信」なら、月ごとの記事掲載数を見て掲載が多かった月と少なかった月の違いを探るという分析もそうですし、目標に対して未達だった原因を明らかにすることも重要です。

たとえば開発部から数字データを提供できなかったせいでWeb掲載の話が流れてしまい、メディア露出につながらなかった例があるとします。それが広報活動にどのような影響を与えたかを明確に説明できると、改善の方針を立てやすくなるでしょう。広報部としての次年度の目標だけではなく、会社全体を巻き込んだ課題の可視化にもつながります。
目標に対してデータを確認し、なぜそういう結果になったのか考察することで、完成度の高いレポートを作成することができます。考察が出ないときは色々なデータを比較することで相互関係が見えてくることもあります。
この記事の続きは資料をダウンロードしてご覧ください。資料内では目標にしたい項目のレポートサンプルやそれを測るための指標を解説しています。さらに自社のレポート作成時、すぐに使える広報レポートのテンプレートもダウンロードしていただけます。

\続きはスライド形式の資料で公開中です。(読了目安:5分)/
- 年間広報レポートとは
- 振り返るべきのポイント
- レポート作成方法とコツ
- 次年度への活かし方
- 省力化のポイント
- (おまけ)業界別バズった記事ランキング
- 広報レポートテンプレート(別添)
特にご覧いただきたい箇所は、資料P19~P28の「レポート作成方法とコツ」です。テンプレートと併せて、年間レポート作成業務にぜひお役立てください。
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