生成AIの進化は目覚ましく、その活用範囲は日進月歩で広がっています。しかし、複雑なプロンプト(指示文)の作成に苦心する方も多いのではないでしょうか。
本記事では「プロンプト不要の広報生成AI活用」と題したセミナーをもとに、プロンプト入力が不要、または最小限で済む最新の生成AI活用法をご紹介します。
※本記事は2024年8月時点での情報です。記載する見解は当社独自のものを含みます。
セミナーの投影資料はこちらからダウンロードしていただけます。
登壇者
野中 透(のなか とおる)
プラップノード株式会社 マーケティングマネージャー
PRオートメーションのマーケティングを担当。精密機器メーカー、デジタルエージェンシーを経て、2018年プラップジャパン入社。デジタル広告運用、SNS運用、ソーシャルリスニング、アクセス解析など広報領域におけるデジタル施策全般のディレクションを担当。 これまでに食品メーカー、飲料メーカー、外資系IT企業、大手デベロッパー、製薬企業など幅広い業界のデジタル施策を手掛ける。 2022年より、PRオートメーションのマーケティング担当として、デジタル領域を中心とした施策立案、実行に携わる。
桃井 克典(もものい かつのり)
プラップノード株式会社 コンテンツマネージャー
2013年プラップジャパン入社。PRコンサルタントとして、BtoC・BtoB問わず様々な企業・自治体の広報業務に従事。リリース配信、メディアアプローチにとどまらず、イベント、SNS、動画、Webサイトなど様々な手法を通じた戦略立案・実行を担当。2020年よりPRオートメーションのマーケティング担当として、Webサイト、ウェビナー等で広報活動効率化のヒントを発信している。
プロンプト入力不要の生成AI、3つのタイプ
生成AIを活用する際、複雑なプロンプト入力が壁になることがあります。しかし最新の生成AIツールには、プロンプト入力が不要または最小限で済むものが登場しています。これらは大きく3つのタイプに分類できます。
- 専用型:文書やデータのアップロードのみで機能する
- 会話型:会話するだけで使える
- 質問型:AI側から聞いてくる質問に答えるだけで利用可能
専用型の例としては、ユーザーローカル社が提供する各種ツールがあります。1,2行のテキストをアップロードするだけで記事執筆やテキストマイニング、議事録作成などが可能です。また、写真をアップロードするだけでイラスト化できるStable Diffusionのようなサービスもあります。
会話型では、ChatGPTのiOS版アプリが注目です。パソコンやスマホのマイクに向かって話しかけるだけで、音声でアウトプットを返してくれます。知らない単語の意味を聞いたり、企画のアイデアを出してもらったりと、さまざまな用途で気軽に活用できます。
質問型の代表例は、ChatGPTのGPTs機能です。AI側から質問が出され、それに答えていくだけでアウトプットが得られます。広報業務に特化したGPTsも数多く作成されています。
「GPTs」とは?
独自にカスタマイズしてオリジナルのChatGPT(カスタムGPT)を作成できる機能のことです。作成したGPTsは外部に公開・共有することも可能です。2024年5月より無料ユーザーも使用できるようになりました。
広報業務ではどんな活用方法がある?質問型GPTs
では、これらの生成AI機能を広報業務に活用するシーンはどんなものが考えられるでしょうか。特に注目したいのが質問型の生成AIです。
今回は、当社がGPTsを作成・活用して実際に行っている事例を紹介します。
ファクトシートづくり:
これは製品や会社情報、取材ポイントをまとめたファクトシートを簡単に作成できる質問型のGPTsです。これを使えば、質問に答えていくだけでメディア向けのファクトシートの雛形が自動生成されます。
例えば、「会社概要を教えてください(URLでも可能です)」「どんな製品について作りたいですか?」などの質問に回答するだけで、ファクトシートの骨子が完成します。
SNSペルソナ作成:
SNS担当をされている方向けに作成したのが、自社のターゲット層を想定したSNS上のペルソナを簡単に作成できるGPTsです。20個ほどの質問に答えていくと、想定ターゲット「Aさん」が生成されます。さらに、このAさんに対して「この投稿をシェアしますか?」「この商品を買いたいと思いますか?」などと質問することで、SNS投稿や商品の反応をシミュレーションできます。
プレスリリース評価:
作成したプレスリリースについて、架空の記者や上司などから評価を受けることができるGPTsです。プレスリリースの内容、業界、読ませたい媒体などの質問に答えるだけで、複数の架空の記者がリリースを読んだ感想を議論形式で提供します。これにより、記事化の可能性や改善点などを事前に把握することができます。
想定QA作成:
新しいプレスリリースに対する想定QAを自動生成することができるGPTsです。これは、過去のプレスリリースのURLを入力するだけで、そのリリースに対して想定される質問とその回答案を提案してくれるもの。これにより、メディア対応の準備を効率的に進めることができます。
メディア選定と切り口提案:
複数のGPTsを組み合わせてアウトプットさせることもできます。PRしたい内容に対して適切なターゲットメディアを選定できる「ターゲットメディアアドバイザー」(当社作成)を使ってアプローチメディアを絞り込んだのち、そのメディアで記事化を狙うための切り口を提案する「メディアフックアドバイザー」に切り替えると効果的な切り口やプレスリリースのタイトル案まで提示してくれます。
これらのGPTsに興味がある方はこちらから「GPTsに興味あり」と書き込んでご連絡いただければ、担当者がGPTsのURLをお伝えいたします。
また、広報プロンプト集にも一部のGPTsを公開しているのであわせてご覧ください。
より効果的な生成AI活用のためのポイント
生成AI技術の急速な進化により、かつては専門知識が必要だったプロンプト入力のハードルが大きく下がりました。これにより、幅広い層の方々が生成AIを簡単に活用できる時代が到来しています。広報業務においても例外ではありません。
ここで重要になってくるのが、質の高いデータの収集と管理です。生成AIの性能は学習させるデータの質に大きく左右されます。
当社が提供するPRオートメーションは、広報業務に必要なさまざまなデータを効率的に収集し、管理することができるツールです。自社情報のみならず、年間250万記事のデータベースからあらゆる業界の過去記事を検索・抽出できます。さらにメディアとのやり取りに関するデータも蓄積することができ、PR専用のMAツールとしてご活用していただけます。
生成AI×データ収集にご興味のある方、また当社が作成したGPTsを使ってみたいという方は、こちらよりお気軽にご相談ください。
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