
広報担当者がPRイベントに抱く課題とは?
PRイベントと聞くと、「新商品発表会」や「記者会見」といった一回限りの施策を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、私たちが実施した最新の実態調査では、企業広報においてPRイベントが“定常業務”として組み込まれている現状が浮き彫りになっています。調査対象の6割以上が「2〜3ヶ月に1回以上」のペースでイベントを実施しており、なかには「週1回」(6.0%)開催をルーティン化している企業も存在します。一方で開催が増えたからこその課題も浮き彫りになってきました。
このコラムでは、企業広報の現場でPRイベントがどう変化し、どんな課題を抱え、どうすればより高い成果につなげられるのかを、調査データとともに整理していきます。
●調査概要
調査実施社:プラップノード株式会社
調査概要:企業広報におけるPRイベントの実態調査
調査手法:Fastaskが提供するインターネット調査
調査期間:2025年5月8日ー5月15日
調査対象:PRイベントの運営に携わる広報担当者
調査人数:101人
1. PRイベントが「業務プロセス化」している理由
調査から見えてくるのは、PRイベントが単なる“話題づくり”ではなく、継続的な広報活動として機能していることです。開催頻度の高さだけでなく、実施形式にも多様性が見られます。「オンラインのみ」が33.7%と最多ながら、「ハイブリッド」(32.5%)や「オフラインのみ」(28.9%)もほぼ同水準です。つまり、各社が自社の目的・リソースに応じた最適な開催スタイルを模索し、すでに確立し始めています。

2. 成果の壁は「運営フロー」にある
一方で、PRイベント運営には多くの企業が課題を抱えています。もっとも多かった悩みは「関係者間の情報共有が難しい」(44.6%)という声。次いで「進行管理の煩雑さ」(37.3%)や「クリッピング・レポーティングに時間がかかる」(33.7%)といった課題も上位に並びます。

これらはいずれも“イベントの成果そのもの”というより、「イベントのプロセス設計」に関する課題です。つまり、成功の鍵は「イベントをどう運営するか」という業務設計にあります。運営負荷を放置すれば、広報担当者の疲弊や品質の低下につながりかねません。
3. PRイベントの“成果”はどこで決まるのか?
広報担当者がもっとも頭を悩ませているのが、「開催しても記事にならない」(51.8%)という成果の壁です。「予算超過」「ターゲットメディアが来ない」といった声も多く、実施コストと露出成果のバランスに課題を感じる現場が多数あります。
また記者の参加を妨げる要因として、「招待のタイミングが遅かった」(42.2%)や「他社と同日開催になった」(27.7%)といった“運営上のミス”が上位に挙げられています。ここでも、PRイベントの成功を左右するのは“事前準備”や“データ活用”といった業務プロセスであることが明らかになりました。

4. 出欠管理は「DX」と「アナログ」の混在が現実
出欠管理の方法については「社内ツールを活用」(41.0%)という回答が最も多い一方で、「Excelやスプレッドシート」(32.5%)といった手動対応も根強く残っています。なかには「紙やホワイトボード」(13.3%)という回答もあり、デジタル化の余地はまだまだ大きいといえます。
また、全体の約7割がPRイベント業務を外部に委託しており、イベント運営が“社内完結しづらい領域”であることも見逃せません。だからこそ、誰が見ても“同じ情報”にアクセスできる環境や、プロセスの自動化が、全体最適の第一歩になります。

5. 成功するための運営設計と“見える化”の視点
私たちは、PRオートメーションというツールを通じて、こうした運営課題の解決を支援しています。
たとえば、イベントごとの「リアルタイム出欠管理」機能では、参加者リストが自動で更新され、ステータス管理も一目瞭然。複数の案内状を一元管理し、異なるメディア特性に応じた情報提供も可能です。さらに、イベント参加者データは自動でマスターリストに連携され、過去イベントとの関連も含めて“資産化”されます。(詳しくはこちらをご覧ください)
こうした運営DXによって、PRイベントは“やりっぱなし”ではなく、効果を“蓄積しながら伸ばす”ものへと進化していきます。
【まとめ】成果を高める“運営戦略”という視点
今回の調査から見えてくるのは、PRイベントが「成果の出し方」 だけでなく「スムーズな運営方法」にも重きがおかれるという点です。
広報担当者にとって、PRイベントは単なる施策ではなく、“戦略的な関係構築”の場であり、“広報資産”を積み上げる絶好の機会です。その価値を最大化するには、運営フローの整備と、成果の可視化が不可欠です。
明日からできることとしては、出欠管理のデジタル化や、情報共有の仕組みづくりから着手するのも一手です。小さな改善が、やがて大きな成果につながるはずです。
PRイベントを、もっと成果の出る仕事に変えていく。その一歩を、私たちはPRオートメーションとともに支援しています。
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