2025.11.18

広報コラム

PRトレンドナビ vol.10『福利厚生』

「え、こんな制度があるの?」と思わずSNSでシェアしたくなる福利厚生、増えてきましたよね。中でも最近注目を集めているのが“推し活休暇”。好きなアイドルやアーティストの応援のために休暇を取れるなんて、まさに時代を象徴する制度です。働きやすさ改革が進む中、企業の個性的な制度がニュースバリューを生み、広報ネタとしても強力な武器に。

今、福利厚生は「人材定着」や「企業ブランディング」を超え、広報活動の切り札になりつつあります。では、なぜ今こんなに注目されているのか?どう活用すればバズを生むのか?一緒に見ていきましょう!

なぜ「福利厚生」が注目されるようになったのか?

出来事
2020年コロナ禍で働き方が多様化。在宅手当やメンタルケア支援が福利厚生に加わる
2023年時代の価値観に合った制度(例:推し活休暇)が登場し、話題に
2025年各社が独自性ある制度でメディア露出を狙う動きが顕著に

SNS文化と採用ニーズの高まりから、従来型の福利厚生から“ネタ化できる福利厚生”へとシフトが進んでいます。

データで見る「福利厚生」の盛り上がり

PRオートメーションのメディア分析(調査期間:2024年10月~2025年10月)によると、“福利厚生”に関する話題は春に大きなピークを迎えています。特に3月〜4月にかけては、クリッピング数・BUZZ数ともに過去最高水準を記録。

3月: 給与のPayPay払い・Z世代向けサブスク手当など、生活支援型制度がメディアに多く取り上げられた
4月: 推し活休暇、同性パートナー制度など“共感+制度の新しさ”を兼ね備えた話題が集中
7月以降: 話題の分散が見られる一方、ユニーク制度の継続発信により高水準を維持

この傾向から見て、福利厚生というテーマは年中一定の露出があるものの、バズを狙うなら“年度初め(3〜4月)”が最適なタイミングです。新年度に合わせた制度導入や刷新の発表は、メディアの注目も集まりやすく、SNSでも話題化しやすい傾向があります。

話題になった施策をピックアップ

概要:社員はスマホのヘルスケアアプリなどで計測した睡眠時間の画面を提出し、1カ月の平均睡眠時間が7時間以上の社員に月3200円を支給する制度。
バズ要因:“寝ることが評価される”という意外性・ギャップと、コロナ後の健康意識の高まりと社会的文脈がマッチ。

概要:給与をPayPayで受け取れる制度が拡大。キャッシュレス時代に即した福利厚生。
バズ要因:生活に直結する話題+人気サービス名(PayPay)がSNS拡散を後押し。

概要:採用競争が激化する中、従業員だけでなく内定者も福利厚生の対象とする動きが拡大。企業へのロイヤリティを高め、入社後の定着にもつながる制度として注目。
バズ要因:採用競争の激化という社会課題に応える施策+入社前からのケアという意外性

広報に活かすヒント

施策の切り口内容
Z世代共感型の制度設計例:「○○活休暇」「○○手当」など時代に刺さる福利厚生制度を設けて話題化
記念日×制度リリース「◯月◯日は〇〇の日」など、記念日と組み合わせて制度を発表・拡散しやすく
社員健康へのアプローチ社員の健康を守るために打つ意外性のある施策は話題をよびやすい

どのメディアにどうアプローチすると良いか?

以下の媒体が注目です。

媒体名        特徴福利厚生を取り上げる文脈・切り口
時事ドットコム・全国紙配信の信頼性重視・速報性が高く、報道の事実性にフォーカス・ビジネス、政治、経済系に強み社会的意義や制度改正に関わる文脈
例:「同性パートナーへの福利厚生適用」「法改正に関わる企業の制度変化」など→“公共性”や“時事性”が高い話題が中心
産経ニュース・保守的・経済視点が強い・企業の取り組みをビジネス視点で深堀り・文化・教育・家庭領域の話題もカバー企業の人材戦略や家庭支援型施策に注目例:「子育て支援」「働き方改革に寄与する福利厚生」など→家族や地域との両立、若年層定着など“雇用安定”文脈での扱いが多い
日経ビジネス
オンライン
・経済×企業戦略に強み・人的資本経営・働き方改革など経営層向けトピックが豊富・未来志向・トレンド性のある話題に敏感人的資本・Z世代採用・新たな働き方文脈例:「睡眠手当」「週休3日」「副業容認」など→“企業競争力”“人材確保”という観点でユニーク制度を深掘りする傾向

まとめ

いま福利厚生は、ただの社員支援ではなく、広報戦略の強力な素材になっています。「制度名がユニーク」「カルチャーと連動している」「Z世代に刺さる」これらを満たすと、自然とメディアにもSNSにも取り上げられる確率が高まります。次に打ち出す制度、少しだけ“話題性”を意識して設計してみませんか?

▼PRトレンドナビとは?
本コラムは、自社ツール「PRオートメーション」内の「企画する(Buzz NEWS Analyzer)」機能を活用し、話題のキーワードを分析した結果をもとに構成しています。
いま注目されている社会的テーマやキーワードを広報視点で読み解くシリーズであり、生活者の価値観の変化や季節性・時事性のある話題をもとに、企業広報にどう活かせるかを事例やデータとともにご紹介します。日々の企画立案や社内提案のヒントとして、ぜひご活用ください。

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