広報部を内製化するべきか、外注するか、あるいは一部外注にするか。当社でもよくご相談いただく内容です。広報業務を内製化するにも外注するにも、ある程度の労力とコストが発生します。この記事ではそれぞれのメリット・デメリットと、内製化する場合何を行えばいいのか、その手順を紹介します。
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広報内製と外注、それぞれのメリット・デメリットは?
内製と外注、どちらにもそれぞれのメリットとデメリットがあります。下記の表をご覧ください。
広報内製化のメリット
赤枠で囲った箇所が特に注目したいポイントです。
広報内製化の最大のメリットはノウハウの蓄積、つまり社内に広報資産が溜まっていくことです。メディアリストや記者とのやり取りのログは、立派な広報資産と呼べるもの。メディアリストがあればいつでも情報発信ができ迅速な活動が可能になりますし、やり取りのログがあればチームの誰でも過去の事例を知れるため属人化の防止につながります。
外注のメリット
対して、外注の最大のメリットは第三者目線が加わることです。PR企業はその道のプロ。企業が出したい情報と、メディアが載せたい切り口の間に類似性を見つけ出し、つなげることに長けたPRパーソンの集団がPR企業です。
どっちがいい?迷ったときは
では、どちらを選択すべきか判断のポイントはどこになるでしょうか。 次の4つの視点で見てみましょう。
- 予算
- 業務量
- 成果の必要性
- ノウハウの有無
PR会社に業務委託するとなると、月数十万以上の費用がかかります。この費用を捻出できるか否か、さらに業務量の多寡や成果の緊迫性、自社のスキルやノウハウの有無が判断の基準となります。
予算に余裕があり、迅速な成果が求められる場合は外注が適しています。そうでないなら内製化を目指したり、一部内製の方法を模索していく必要があるでしょう。
内製化に向けてやるべきことを洗い出し
では、広報内製化を目指すにあたり、具体的に必要となるTODOはどんなものがあるでしょうか?下記にまとめました。
■必須
□広報カレンダー作成
□目標・効果指標設定
□メディアリスト作成
□配信ツール選定
□クリッピング方法決定
□レポートフォーマット準備
□外注先(あれば)からの引き継ぎ
■余裕があればやっておきたい
□ファクトブック&PAQ作成
□ベンチマーク設定
広報カレンダー作成
広報カレンダーとは、一年を通じて季節ごとのイベントや、自社の活動予定、国や地方自治体の予定をまとめたカレンダーです。活動予定表としてはもちろん、時事ネタ、季節ネタに絡めた自社コンテンツ企画を考える際にも役立ちます。年間スケジュールの見える化により、メンバーが同じ目線で動けるようにもなります。
目標・効果指標設定
広報活動のゴールをあらかじめ決めておくのは重要なことです。指針が決まることで事業部との連携もスムーズになり、経営陣も広報活動に納得しやすくなります。
一度PR会社に外注した経験があるなら、同じ指標を前年比ベースで測っていけば十分です。そうではないなら「会社貢献をアピールできる指標は何か?」「次年度に活かせる指標何か?」という視点で検討するのがいいでしょう。
下記の図も参考にしてみてください。
メディアリスト作成
メディアリストとは、プレスリリースの送り先であるメディアの宛先を記載した一覧表です。内容は下記をまとめたものが一般的です。
- 媒体名、運営企業
- 住所
- 電話・FAX番号、メールアドレス
- 担当者の氏名、部署名、役職名
メディアリスト作成にあたって、まずはフォーマットを準備しましょう。エクセルやスプレッドシート、ワイヤーサービスを使ってリストを作成します。「ファイルは一つで管理する」「メンバー全員がいつでも見られる」環境に置くことがポイントです。
メディアの連絡先は、さまざまな方法で入手していくことになります。まずは手持ちの名刺を転記しましょう。PR手帳や広報ハンドブックにも情報が掲載されています。Web検索や人脈も駆使して、長期的に情報を集めていきましょう。
問い合わせや取材依頼があったら、その履歴をメディアリスト上に残すのがおすすめです。メディアリスト作成は終わりがなく、育てていくものと考えましょう。育ったメディアリストは誰がいつ見ても参考にできる重要な「広報資産」となっていきます。
配信ツール選定
次にリリースの配信方法を設定しましょう。メーラー配信は低コストで行えますが、配信ミスやその後の対応など、余計な業務が増えるだけではなく信頼を失う危険性も孕んでいます。ここは外部のサービスを利用するのがおすすめです。
クリッピング方法選定
メディアに掲載された自社内外の記事をクリッピングする作業は、可能な限り少ない工数で進められる方法を選ぶのがおすすめです。テレビ・ラジオ、紙(新聞雑誌)、デジタル、SNSと網羅的に行いたい作業なので、人力で行うと大変な時間がかかってしまうのがその理由です。
無料で行えるツールやサービスもいくつかあります。詳細はDL資料で記載しているのでそちらをご確認ください。
レポートフォーマット準備
報告や管理用のレポートのフォーマットを作成します。目標設定で決めた指標が読み取れるものを作成しましょう。
と、言うのは簡単ですが、広報活動の評価につながるレポートを作成するのは手間のかかる作業です。コツは報告する相手をイメージして作成すること。こちらの記事でもポイントを解説しているので参考にしてください。
ここまでは広報内製化にあたってやっておきたい必須項目でした。さらに余裕があれば下記の作業もしておくとベターです。
ファクトブック&PAQ作成
自社の基本情報や独自性、よくある質問をまとめておきます。必要な理由は、電話取材などを受けた際にすぐ答えられる状態にしておきたいからです。事実確認のため時間を空けると、せっかくの取材の話もなくなってしまうことがあります。とはいえ分からないことを曖昧に回答するのは信頼性という点でNGです。そのため事前に対策しておくのが肝要なのです。
ベンチマーク設定
競合企業のほか、参考にしたり基準にしたりできる企業を設定しておくと、広報活動のさまざまなシーンで活用できます。たとえば似たような事業・活動を行っている企業が露出しているメディアを調べることで自社のメディアリスト化につながりますし、自社が掲げている目標数値の妥当性を調査する上でも役立ちます。競合分析についてはこちらの記事でも解説しているので参考にしてください。
広報内製化は一筋縄ではない!でも、やる価値はある
このように、広報の内製化は時間も手間もかかります。しかし、内製化によって自社の商品やサービス、ミッション・ビジョンを深く理解する人材が生まれ、その資産やスキルを共有することは、会社の発展に大きな良い影響を与えると考えられます。
とはいえ、ゼロの状態から広報部門を立ち上げ、自走していけるようにするのは並大抵のことではありません。社内にノウハウがなければ人材もいないという状況に頭を抱える組織も多いと思います。そういった場合は、一部をアウトソーシングするやり方がおすすめです。
PRオートメーションを使えば、広報内製化にあたっての必須項目はすべてカバーすることが可能です。また、導入期にはPRの専門家がカスタマーサクセスとして成功のためのサポートを行います。コストを抑えた効率の良い広報内製化を目指している方は、ぜひ一度ご相談ください。
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- 内製化/外注のメリットデメリット
- どちらにするか迷ったら
- 内製化のためのステップ
- 外注するためのステップ
資料では当社のサービス以外にも、広報活動で活用できる無料ツールやサイトを複数ご紹介しています。本記事で紹介しきれなかった箇所も多々あるので、併せて情報収集・企画立案にお役立てください。
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