株式会社ビービット

競合分析をもとに広報戦略を設計。マーケティング強化に貢献する広報部の仕事術とは

業種

IT・インターネット

従業員数

101名~1,000名

目的・効果

情報共有の効率化

BtoBの事業広報として、マーケティング施策と効率的な連携を行っている株式会社ビービットの広報PRチーム。UXデザインのコンサルティングに強みを持つ同社では、競合他社との差別化を図るメッセージングを意識しながら、グローバル企業としての先進性を示す戦略性の高い広報活動を実現しています。同社広報PRチームの籔本さん、冨山さんに「PRオートメーション」の活用を伺いました。

メディアリスト、クリッピングの一元化によりスムーズな部門統合に成功

Q.ビービットさんの広報の役割を教えてください。
籔本さん:

コーポレート広報と事業広報の両方のミッションを担っており、ニュースリリースの配信以外にも、BtoBのマーケティングコンテンツの作成や発信も行っています。たとえば導入事例として、ユーザーへのインタビュー記事の制作も広報部の業務です。

Q.籔本さんは前職でも「PRオートメーション」を利用されていたとのことですが、あらためてビービットさんでも活用したいと感じた背景を教えていただけますか?
籔本さん:

私が入社した当時は、事業広報とコーポレート広報が別部門に分かれており、メディアリストやクリッピングの管理もそれぞれが行っている状況でした。定例会議は行っていたのですが、お互いの活動内容をリアルタイムで共有することができない課題を解消したいと感じたとき、最初に浮かんだのが「PRオートメーション」でした。

Q.特に共有が必要だと感じたのはどのような点ですか?
籔本さん:

新しい記者との接点はもちろん、取材対応の履歴などメディアリレーションの蓄積は企業としての資産ですので、早急に解決したいと感じていました。

Q.クリッピングの一元化も、導入の決め手になったとか。
籔本さん:

はい。それまでは配信は別のツール、 クリッピングは特にツールなどを使っていませんでした。掲載記事を逃さずクリッピングし 、かつ分析も強化したいと考えると複数のツールを導入する必要があり、費用もかさむ試算になりました。「PRオートメーション」は1つのツールで完結でき、費用面でのメリットも大きいので、導入時の社内決裁は獲得しやすかったですね。複数のツールを開かなくていいということで作業もかなり楽になりました。

Q.初めて「PRオートメーション」を使った冨山さんの使用感はいかがでしたか?
冨山さん:

私は主にプレスリリースの配信に活用していますが、画面がわかりやすく直感的に使えるUIなのですぐに慣れることができました。過去配信したリリースとテーマが近いときには、履歴から配信リストを複製できますし、大変使いやすいです。

競合分析を加速。マーケティング指標にも貢献

Q.「PRオートメーション」導入後、一番成果を感じられている部分はどこですか?
籔本さん:

分析です。特に導入時から競合分析に力を入れており、事業ごとにベンチマークしている企業のメディア露出を確認しています。

Q.もともと広報成果自体が測りにくい部分も多いので、競合分析はよりハードルが高い印象があります。
籔本さん:

そうですね。今までは 広報としてどこをベンチマークにするかも定まっていなかったので、「PRオートメーション」の競合分析の機能から示唆を得ることから始めました。今は、競合の露出を確認し、仮説を立てたり、差別化のために弊社はどのような露出を目指せばいいかを検討するフェーズになっています。

Q.分析の精度を高めるために、心がけていることはありますか?
籔本さん:
単純に掲載数だけを比較してみたこともあったのですが、弊社は非上場ですので、ベンチマークが上場企業ならあまり意味がない比較になります。露出の中身を見ながら、これは先方がこうした狙いを持って作り上げた企画ではないか、はたまたプレスリリースが転載されただけのものか、などの考察を行うようにしています。

Q.競合分析の他にも、「PRオートメーション」ではリリースの開封率が見える機能もありますがお役に立っていますか?
籔本さん:

かなり見ています。開封率、クリック数などから、どの媒体の記者さんがどのリリースに関心を持ってくれているのかが分かるのは大変ありがたいですね。

Q.実際のメディアリレーションにも活用されていますか?
籔本さん:
はい。たとえばメディアイベントの集客を行う際、類似したテーマのニュースレターの配信結果から、開封があった記者さんに案内を送っています。プレスリリース配信後のアプローチの際にも、関心のある無しが分かるだけでも円滑なコミュニケーションがとりやすくなりますし、取材につながらなかったとしても、リレーションが築きやすいです。

Q.広報活動のPDCAがきれいに回っていますね。広報PRチームとしてどのようなKPIや成果を求められているのでしょうか?
籔本さん:

国内に関しては、掲載数、導入事例の創出数、メディアへのアタック数を主にカウントしています。掲載数に関しては、単純なプレスリリースの転載はカウントせず、広報意図に合った内容かどうかで評価しています。質×行動量の2軸という感じです。

また、弊社はグローバル展開をしており、海外のグループ会社は広告換算額をベースにした経営報告なども行っています。それに合わせたレポートが必要なときには、「PRオートメーション」のレポート画面をそのまま貼り付ければ資料が完成するので、助かっています。

広報ノウハウの蓄積がグローバル戦略の礎に

Q、現在、メディアリレーションの部分は籔本さんのノウハウが「PRオートメーション」にどんどん蓄積されている印象があります。
籔本さん:

そうですね。リリース配信などは昨年入社した冨山にお願いすることもあるのですが、メディアリレーションなどは基本的には1人で進めているので、ブラックボックス化しやすい環境ではあると思います。今後人員拡大のタイミングで、自分の脳内をすべて可視化して引き継ぐとなるとかなり難しいだろうなと思います。そういう意味でも「PRオートメーション」にすべての活動履歴が残っていることは安心材料になりますね。

Q.今後の広報活動の目標はありますか?
籔本さん:

発信するだけではなく、ビービットに共感する同志を増やすことも追い求めていきたいです。たとえば、今でも世界中のテクノロジー×UXの最新情報を届けるポッドキャストを配信するなど、一般的なマーケティング施策に留まらない情報提供を行っています。また、毎年およそ1冊のペースで書籍の発行も行っています。

冨山さん:
実際わたしも、22万部を突破した弊社の書籍『アフターデジタル』シリーズを読んで、弊社を志望しました。

Q.社会への誠意を感じる情報発信ですね。実際に共感の輪が生まれていることも素晴らしいです。国内のUXリテラシーの向上に伴って、グローバルを意識した発信も一層増えていきそうですね。
籔本さん:

そうですね。弊社もグローバル展開に力を入れているので、世界でのポジショニングの確立は課題になっていくと感じています。海外グループ企業との連携をより強化するフェーズも訪れているため、広報・マーケティングとしてもその動きをサポートできるようにしていきたいです。

素敵なお話をありがとうございました!

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