2025.12.12

株式会社サイバーセキュリティクラウド

〈NEW!!〉“専門性”を“身近”に──サイバーセキュリティ広報が挑む「伝わるPR」

業種

IT・インターネット

従業員数

101名~1,000名

目的・効果

業務の見える化

サイバーセキュリティ業界の広報戦略と業務の「見える化」について、株式会社サイバーセキュリティクラウドの広報担当・川﨑さんにお話を伺いました。
 BtoBかつ無形商材という難しい領域の中で、どのように認知を広げ、成果を生み出しているのでしょうか。企画アイデアを膨らませる「PRオートメーション」の活用についても伺いました。

メディアリストを磨き続けるための「PRオートメーション」

Q. 川﨑さんの広報としてのミッションを教えてください。
川﨑さん:
主なミッションはブランディングと認知拡大です。採用やIRといった社外発信はもちろん、一般のお客様や、セキュリティ領域に関わる企業の経営層など、幅広い層をターゲットとしています。

特に重視しているのは、まだサイバーセキュリティに詳しくない、必要性を感じていない層への認知拡大です。“専門的な話”ではなく、身近で自分ごととして捉えてもらうことを目指しています。

Q.なかなか測定が難しい領域だと思いますが、どのような取り組みを進めていらっしゃいますか?
川﨑さん:
通常のリリース配信やメディアプロモートに加え、採用や啓発活動を目的としたイベントの開催も多いですね。数字で直接的に成果を出しづらい領域だからこそ、「どう伝えるか」「どう共感を生むか」という観点を意識して活動しています。

Q. PRオートメーションの導入の背景を教えてください。
川﨑さん:
サイバーセキュリティクラウドに入社当初は、メディアリストをExcelで管理していたんですが、部署異動の情報更新が追えず、「この人は今も担当かな?」という曖昧さが常にありました。 前職から、新しいメディアさんとの接点づくりや、既存メディアさんとの関係強化に重きを置いてきたこともあり、まずはここを改善したいと思ったのが、ツール検討のきっかけです。

専門領域を“身近な話題”へ。次のアイデアの種を得るサイクル

Q.新たなツール導入に対し、社内の理解はスムーズでしたか?
川﨑さん:
従来使っていたツールに慣れている社員も多かったですが、広報の価値を“見える化”できる仕組みが必要だと粘り強く伝え、最終的に理解してもらえました。

Q.実際の活用方法についても教えてください。
川﨑さん:

一番使っているのは、既読・クリックの分析機能です。個別に送った記者さんが開封しているか、クリックしているかを見て、読まれていればフォローの連絡を入れます。社内でも既読率を共有し、タイトル改善や再送判断の参考にしています。

また、「企画する」機能も参考にしています。イベントや啓発企画を考える際に、「セキュリティ」だけでなく“猫の日”のような”◯◯の日”といったキーワードを検索して、サイバーセキュリティに馴染みのない方にも楽しんでもらえる切り口を探しています。

Q. リリース配信後の定量的な振り返りはどのようにされていますか?
川﨑さん:
リリース配信については、広報からコーポレート関連、マーケティング部門からはプロダクト関連と2種類の配信をおこなっているので、 その比較も行っています。また、定期的に実施している調査リリースに関しては、既読・記事化の比較、他社の類似調査との比較を定点観測しています。

どれだけ届いたか」を共通指標に。データで信頼を得る広報に

Q.導入後、どのような変化を感じましたか?
川﨑さん
一番は、「誰にどれだけ届いたか」が分かるようになったことです。以前は、PR会社さんにクリッピングをお願いして終わりだったのですが、今は配信後の反応まで追える。どの記事が話題になったのか、いつバズが起きたのかを把握できることで、次の施策設計が明確になりました。

Q.社内の反応も変わりましたか?
川﨑さん
「リリース配信=終わり」ではなく、配信後の動きまで含めて成果を語れるようになったことですね。既読率を見ながらPDCAを回せるので、次の一手を自分たちで考えられるようになったのは大きな変化です。

Q. 今後の目標についても教えてください。
川﨑さん
社内でもデータ分析の流れが進んでいるので、広報も数字で語れる活動にしていきたいです。「広報って何をしているの?」と聞かれた時に、誰でも説明できる状態を目指しています。
 また、「困ったときに頼られる広報」でもありたいですね。リスク管理も情報発信も、「まず広報に相談しよう」と思ってもらえるような、信頼される存在を目指しています。

素敵なお話をありがとうございました!

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